水曜日はカレーの日
子どもたちが小学生になった頃(3年生と1年生)、水曜日はカレーの日と決めていた。
カレーを食べる前にまず、自分たちで作る。働いている私は司令塔役で、実働隊長は夫の母だった。
夫の母に頼んで2人の子どもと一緒にカレーを作ってもらっていた。
学校から帰って宿題など終わったら早速カレー作り。
カレー作りにはいろいろな作業がある。この作業をすることで、手先が器用になることだけでなく、段取り力もつけたいと思った。「食べる」にかかわる力は「生きる力」の基本。
じゃがいも・・・むく 切る。むく作業は最初はピーラー。徐々に包丁を使う。向くときに親指で包丁をおさえながら向き進む。これはちょっと難易度が高い。しかし、これができるようになれば、リンゴの皮だってなしの皮だってむける。
タマネギ・・手で皮をむく。切る。これがクセモノで、涙が出てくる。なぜだろう。調べてみようか。と続く。経験からの疑問は解決への意欲がわく。
ニンジン・・・基本、皮はむかない。包丁でこさぐ。「こさぐ」という言葉は地方独特なのか、共通語なのか、調べるきっかけになる。言葉への興味へつながる。包丁で「こさぐ」技術も身につく。
切る・・・大きくきると煮るのに時間がかかる。小さいと早いけどくずれることもある。どちらもOK。
炒める・・・火加減、油の役割、まぜる。
水を入れて煮る・・・ぐつぐつにると中の物は柔らかくなる。
カレールウをいれて出来上がり。
この作業を夫の母と二人の孫でやってもらった。毎週水曜日。
なぜ水曜日か。その日がひまだったから。
夫の母は「包丁持ってけんかするからこわい。」といって、半分困っていたが、「大丈夫、ケガしてもいいから。」といってやってもらった。
結局ケガすることはなかった。
一人でカレーを作ることができるまで毎週続いた。